二世帯同居

二世帯同居を始めるときは、どちらの世帯も期待と不安が入り交じる。

実際にそれぞれの世帯は何を感じ、どのような気持ちで暮らしているのだろうか。

共働き夫婦が増えている子育て世代、老後の安心を求める親世帯。

「交居」などと表現されるように、今、お互いにメリットを享受しながら暮らす親子が増えている。

特に二世帯住宅については、相続税や贈与税など税制の優遇措置という追い風もあり、着実に増加しているという。

かつて懸念された「嫁姑」の問題も、今ではさほど気にならなくなり、むしろ育児や家事の協力、家計の節約といった現実的なメリットが重視されている。

その家庭に伝わる文化の継承という側面もあり、ネガティブな要素は少なくなっているのが現実だ。

とはいえ、実際には、暮らし方によってどちらの世帯にも、気持ちのズレが生じることは少なくないだろう。

たとえば、子どもは親の老後の面倒をみたいと考えているが、それを望んでいない親も意外に多いことがわかる。

また、同居するのが息子夫婦なのか、娘夫婦なのかによっても、世帯間の気持ちの距離が異なってくる。

親と子、同居したい理由や同居に対する期待もさまざま。

まずは、同居相手についてお互いによく知り、住まいに何を求めるのかを考えることが大切だろう。